• ボイスドラマ「最強のワタシ」

  • Feb 11 2025
  • Length: 14 mins
  • Podcast

ボイスドラマ「最強のワタシ」

  • Summary

  • 『最強のワタシ』は、雪深い高山市を舞台に、ある少女の生き様を描いたアクション・サスペンスです。主人公・エミリは、幼い頃の事故で母を亡くし、父は半身不随に。そんな過去を抱えながらも、彼女はひとりで鍛錬を重ね、やがて“犯罪狩り”を始めることになります。デジタル迷彩服に身を包み、最新技術を駆使して夜の街を駆ける彼女の目的はただひとつ──10年前の事故の真相を暴き、仇を討つこと。しかし、そんな彼女の前に、ある男が現れます。新しい担任教師として現れたその男は、かつて彼女を襲った犯人なのか?果たしてエミリは復讐を遂げることができるのか?この物語は、復讐と家族愛、そして“最強”であることの意味を問いかける物語です。ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。そしてこの物語は、Podcast番組「Hit’s Me Up!」の公式サイトやSpotify、Amazon、Appleなどの各種プラットフォームでも音声で楽しめます。小説と音声、両方の世界で『最強のワタシ』を体験してみてください!(CV:桑木栄美里)【ストーリー】■シーン1(エミリ=8歳)/救急車の車内■SE/救急車の車内音〜サイレンの音「パパ!ママ!」「エミリ、よく聞いて。これからパパのこと、お願いね。頼んだわよ、エミリ」「ママは!?いやだー!ママ!いやー!いかないで!」■シーン2(エミリ=18歳)/学校の教室(お昼の休み時間)■SE/学校のチャイム〜教室のガヤ「ちょっと見て、あの子。また、隠れてお弁当食べてる」「きっとゲテモノなんじゃない」(クスクスと笑い声)クラスのみんなが小さな声で、私のことを話してる。だってしょうがないじゃん。私、ただでさえ陰キャなのに、料理のセンスがゼロ、というよりマイナスだから・・・お弁当箱に入っているのは、茹ですぎてブヨブヨになったパスタ。まわりでガチガチに固まっているけど、これはれっきとしたタマゴ。そう、カルボナーラなんだ、いやカルボナーラだった、というべきか。我ながらホントにまずいわ。パパ、こんな私の手料理、いつもよく食べてるなあ。まったく、尊敬するよ。ごちそうさま。私の自慢は、どんなにひどい料理でも食べ物を絶対に残さないこと。ママにいつも言われてたもん。さあてと。うちの学校ってスマホは禁止なんだけど、腕時計までは止められてないのよね。今日も残った休み時間で、X(旧Twitter)のハッシュタグを見る。どんなハッシュタグかって?ちっちっちっ。知ったらいま番組聴いているあなたにも危険が及ぶのよ。絶対に言えないけど、実はこのハッシュタグでリアルタイムの犯罪状況がわかるんだ。お、今夜41号で暴走族の集会がある?こんな真冬によくやるわ。よし、今夜の獲物はこいつらだな、決まり。■シーン3/深夜の高山市内(国道41号あたり)■SE/国道を走る暴走族高山市街の西側を南北に走る国道41号。そこへ爆音を響かせて暴走族がやってくる。情報によると構成メンバーは15人。前を走るバイク3台、背後のクルマ4台は情報通りだ。国道158号と交差する小糸坂のあたり。自動車ディーラーの影に私は身を隠す。フルフェイスの特殊なゴーグルとデジタル迷彩服。私の姿は奴らからは確認できないだろう。彼らはなんの疑いもなく、交差点に入ってくる。次の瞬間、タイヤが破裂する音とともに、バイクが次々と転倒していく。クルマはバーストでコントロールを失い、電柱に突っ込んだ。やった。直前にばらまいた撒菱(まきびし)が効いたな。私はゆっくりと深夜の交差点を歩いていく。撒菱を拾い集めながら、残った構成員たちをチタン製のトンファーで打ちのめしていく。え?トンファーって知らない?超頑丈な特殊警棒だよ。ほら、るろうに剣心で柏崎が使ってたやつ。わかんないか。私を見て最初は驚いたが、まだ元気なやつはすぐに襲いかかってきた。私は軽く身をかわして、トンファーで脛を思いっきり殴打する。あっという間にみんな倒れていき、立っている人影はいなくなった。まあ、生きているだけ感謝するんだな。転がったクルマたちの前に手際よく三角表示板を置いて、二次災害を防ぐ。倒れているリーダー格の男の...
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